小笠原諸島 父島列島 南島

鮫池 扇池 陰陽池

小笠原諸島の父島列島の南崎の南西沖に沈水カルスト地形の

石灰岩の無人島が浮かびます。南島と呼ばれ近年、東京都の

自然保護ルールの規制がかけられています。赤土の流出など

浸食が進みましたが、それが本来の自然かどうかは別として

植生回復を進めてきています。南島への上陸も制限され、

最大利用時間は2時間。1日に100人までの利用者数とし

ガイドが担当する人数の制限は15人までです。また11

から1月の3ヶ月間は入島禁止となっています。

今回はパパヤのツアーで上陸する事にしました。

 

【二見漁港 パパヤマリンスポーツ MissPAPAYA

10,000t級岸壁の奥に位置する二見漁港からMissPAPAYA

大型クルーザーのダイビング船に乗船して出発します。

今回は小笠原最終日の出航前のぎりぎり半日ツアーに

参加してみました。けっこう忙しいのよね。

 

【南島南端部】

GWの連休時期では午前中で100人の入島上限人数に

すぐに達してしまいます。ツアーはドルフィンスイム、

ホエールウォッチング、兄島海中公園シュノーケリングと

やる事はいっぱいだけど真っ先に南島上陸に向かいます。

 

【南島鮫池】

上陸ポイントは鮫池です。池と言っても湾になっており

時化には強い場所ですが入り口が狭いのが難点です。

 

【鮫池 パパヤマリンスポーツ MissPAPAYA

クルーザークラスだとこの海峡をすり抜けが無理。この様に

和船を随伴させてピストン輸送させる作戦で上陸します。

 

【鮫池 パパヤマリンスポーツ マンボウ号】

パパヤではマンボウ号が強襲揚陸艇になります。

母船のMissPAPAYAからは洋上で船を移らないと

いけません。なかなかスリリングだよ。

右奥のガイドさん優香似で美人! さすがはPAPAYA!

 

【鮫池 上陸地点】

岩場で人数確認など行い1本道の遊歩道を歩いて

鮫池から扇池へ移動します。植生保護のため

遊歩道から外れる事は御法度です。

 

【鮫池 ネムリザメ】

鮫池は名前のとおりに鮫が多いのです。でもホオジロザメなど

凶暴な人間を襲うこともあるサメではありません。

ネムリザメというおとなしい鮫でホワイトチップとも

呼ばれます。何匹もうろうろしています。

 

鮫池と扇池の峠から西側に聳える岩峰を見上げます。

父島は海底火山の隆起した島で枕状溶岩などデイサイトや

無人岩などで構成されるが南崎と南島だけは石灰岩の

地質となっています。したがってカルスト地形となり

磯は浸食とため鋭利なラビエが特徴的です。

 

南島中央部の白砂のドリーネを見下ろします。

この奥に見えるのが陰陽池であり左手には海蝕洞門で海と

繋がった扇池が形成されています。

 

外来種も多いのですが固有酒の植物も見られます。

 

【扇池】

扇状の浜辺もさることながら

ポッカリ開いた洞門も南島のシンボルだね。

 

シュノーケリングする人もいない静かな波うち際。

今日はのんびりしています。

 

知らずにカヤックで扇池に強襲上陸。ごめんちゃい!!

ジョンビーチ、ジニービーチ、南島カヤックレイドはこちら

 

峠から見上げた岩峰を扇池から眺めます。

もちろん砂地からは外れて歩いてはいけません。

昔はけっこう歩き回れたそうですけどね。

 

石灰岩の砂浜は白いです。この穴はウミガメの産卵のあと

で今シーズンはじめての産卵だそうです。しかし、

ウミガメの卵は人工孵化にするため全て掘り出される

そうです。管理された自然ってのもちょっと寂しいなあ。

 

【扇池 ヒロベソカタマイマイの化石群】

砂浜の斜面にカタツムリの化石がどっさりと見れます。

普通は地層の中にあるけど砂にまみれた化石ってのも

珍しくていいね。これも規制前にはかなり観光客に

よって持ち出されたそうです。

 

ヒロベソカタマイマイの化石をアップで見てみます。

こうやって見ると化石には見えないよなあ。

これにヤドカリが住んじゃうこともあるそうです。

 

【陰陽池】

扇池の北側にある陰陽池です。ここは海と

繋がっていませんが海水が、底でしみ込ん

でるようです。ちょっとしょっぱい程度ですが

ヤドカリも歩いていました。

 

先日カヤックでお会いした自然保護員さんが

今日も忙しそうです。「今回は正規ルートで

上陸しましたよ」なんて会話もあったりしてね。

 

【南島 東尾根】

最後に島の東側の尾根に登って高い場所からの景色を観察

します。左に扇池の浜と右奥に陰陽池が確認できます。

 

もう上陸人数制限を超えたので新規の上陸者はいません。

誰もいない扇池を見下ろします。

まさにプライベートビーチって感じだね。

 

【南島瀬戸と円縁湾】

尾根から東側の南島瀬戸を眺めます。カヤックで見る

景色と違って南島瀬戸の幅広さを実感できます。

ちょっと霞がかかってハートロックは見えにくいですね。

 

【カツオドリ】

カツオドリの巣が多い南島です。

スリムでかっこいい姿で滑空します。

お腹の白さは綺麗だな。

 

表は黒くて渋めのカツオドリだね。

 

【南島瀬戸と南崎とジニービーチ】

カヤックで渡ったルートとなる瀬戸の部分は海中公園

にもなっています。南崎には白いジニービーチも

はっきり見えますね。

 

【鮫池全景】

南島の南西沖にバンドウイルカが確認されているので

ドルフィンスイムに移動します。正面の岬の裏になります。

 

パパヤのツアーの他、コペペ浜や母島北港の巣潜りや

バンドウイルカやザトウクジラのウォッチングも楽しめます。

父島と母島の海遊びはこちら

 

ピンクドルフィンのグラスボートが鮫池を出航します。

磯がギリギリです。このサイズが限界みたいですね。